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【体験談】不審者のオッサンに無理やり連れてかれた場所がなんと・・・

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私の地元はそこそこ有名な観光地である某島がある街で、そこには小学生も遠足でよく足を運んでいました。私もその一人。
高学年の遠足で、修学旅行の練習を兼ねた班行動(教員が付き添わない)時間がありました。

私の班は一通り島を巡り終え、先生が待つ集合場所へ向かっていました。漁港のある海沿いの通りを、潮風に吹かれながら歩いていると、自転車に乗った見知らぬオジサンが声をかけてきました。
「どこから来たんだ?」
私たちは学校名と校章のついた帽子を被っていたので、特に意識せずに「〇〇小です」と答えます。
「〇〇かぁ地元だなぁ、じゃあこれは要らないか!」
オジサンは自転車のカゴから島の地図の束を取り出します。確か観光マップだったように思います。
「庭みたいなもんだよな!ガハハ」
妙に機嫌の良いオジサンは、私たちに笑いながら絡んできました。この時点では特に不審な様子も無く、私たちも無駄に気のいいオジサン程度にしか思っていませんでした。
しかしーー
「いい場所を知ってるんだけど、来ねえか?」
オジサンは不意に私たちを別の場所に誘い始めます。
この時点で私は不信感を覚え、班員に小さい声で訊ねます。
「ヤバくない?逃げた方がいいかな?でも自転車に乗っているし…」
この内緒話が聞こえていたのでしょうか。オジサンは急に大きな声を出しました。
「お前!」
私を指さしてオジサンは怒り始めました。
「俺はお前みたいなやつが大嫌いなんだ!そこの通りで車に轢かれてシね!」
見知らぬオジサンに指をさされて「死ね」と罵倒された経験など当然無い私は、鳩が豆鉄砲を喰ったような顔をしていたに違いありません。
この様子を見て班員も流石にヤバいと感じたのか、つま先はオジサンの居ない方向を向いています。
小学生の私はどう返事をしたものか分からず、また自転車を相手に走って逃げることも躊躇われ、ただただ困惑しています。
するとーー
「何やってんだよアンタ」
休憩中と思しき漁師さんらしき2人組がこっちに来て、声をかけてくれました。ひょっとしたらオジサンの大声が聞こえていたのかもしれません。
先に声をかけてくれた漁師さんがオジサンと何やら口論している隙に、もう片方の漁師さんは私たちに「行け行け」とハンドサインをしてくれました。

そそくさと逃げ去った私たちは、無事に先生のいる集合場所に戻ってくることが出来たのですが、先生にこの出来事を話したところ「死ね」のくだりで一同大爆笑。今ひとつ取り合ってもらえず、あのオジサンがその後どうなったのかも分からないままでした。まあ、小学生としてはショックでしたが、特に何をされた訳でもないのでそれ以上は何も言いませんでした。

後日ーー
私はこのオジサンのことを他の班だった同級生に話してみました。
「ーーってな感じで、変なオジサンに絡まれてさ」
同級生の返事に私は驚きました。
「隣のクラスのAもそのオッサンに遭ったって言ってたぞ」
詳しく話を聞くと、なんとAの班はそのオジサンに誘われてついて行ったと言うではありませんか。
「で…どこに連れて行かれたって?」
「あー、なんかそれがさ」
オジサンが私たちをどこに連れていこうとしていたのか気になって、私は行き先を尋ねました。

「お墓だって」

みんなも不審者と遭遇したらちゃんと逃げるんじゃぞ〜!
ちなみにAは(そのお墓に埋められたわけでは)ないです。

 

 

セテア様からの体験談の投稿でした。ありがとうございました。

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